弁護士の北村晴男氏(68)が11月29日、自身のユーチューブチャンネルを更新。11月に電撃終了した「ダウンタウン」松本人志と文藝春秋社による裁判に言及した。
裁判は松本側が訴えを取り下げ、終了した。北村氏によると、そこには客観的証拠のない「供述と供述による信用性だけを争う裁判」に双方の弁護士がリスクを感じたことによる「利害の一致」があったという。
「客観的証拠があれば、これで勝った負けたと見通しがつくんですが、弁護士としてはどっちの言うことを本当だと裁判所が信じてくれるか、尋問やって見なきゃわからない。お互いに大変リスクを感じます」。
松本側については「仮に嘘だったとしても(女性が)涙ながらに訴える。反対尋問しても大きくは崩れなかったとすると、裁判官は同情して嘘を見抜けないんじゃないかと、原告側はリスクを感じます」。
文春側については「被害女性が証言をしてくれるか。今『出る』と言っても『やっぱりやめた』と言われればどうしようもない、必ず負けるので。本当に出てくれて、反対尋問でも崩れないかどうか。不利な証言をポロッと言うこともある。そういうリスクを文春側も大きく感じる裁判です」と解説した。
そのようなリスクのある裁判に、松本を一刻も早く復帰させたい吉本興業や、勝ってもメリットのない文春側などの思惑が入り交じり、訴訟の取り下げに至ったと北村氏は分析。
「文春からすれば、やめてくれることに越したことはない。弁護士費用がかさむだけで、負けたら賠償金も支払わなければならない。取り下げにはもろ手を挙げて賛成だったと思います」と語った。
また、松本側の出したコメントを「〝自分がやった行為が違法だった、犯罪だったというものでは一切ないですよ〟ということが前提のお詫び」と読み取り「これが双方がギリギリ調整できた内容だと思われます」と分析した。