バレーボール男子の日本代表監督に就任するロラン・ティリ氏は、4年後の表彰台を最大の目標に掲げた。
今夏のパリ五輪で8強入りを果たした男子代表は、フィリップ・ブラン氏が退任。2028年ロサンゼルス五輪を見据える上で、川合俊一会長は「パリ五輪以上の成績」と「アンダーカテゴリーも含めた強化」の2点を軸に候補者を選考。21年東京五輪でフランス代表を金メダルに導き、SVリーグ・大阪ブルテオンの監督を務めるティリ氏が新たな指揮官に選出された。
2日にオンラインで取材に応じた新指揮官は「すでに高い技術、成績を残している日本代表チームに私の五輪などの監督経験を掛け合わせることでまた新たな力が生まれ、この先のロサンゼルス五輪へ向かって飛躍ができるものと思う。表彰台を目指したい」と抱負を述べた上で「大きな大会の厳しいプレッシャーの中で戦いをする。そして1度勝つ、2度勝つ、3度勝つ、4度勝つなどの経験と勝利を重ねることで、目標となる表彰台が見えてくる」と展望を語った。
ネーションズリーグ(VNL)では2年連続で表彰台を奪取。今年は銀メダルを獲得したが、五輪では準々決勝でイタリアに2―0から逆転負けを喫した。「のびのびとプレーできる環境にはなかった」と経験の差は敗因に挙げ「苦しい場面を乗り越えてその先の表彰台が見えてくる」と説いた。
任期は大阪ブルテオンでの活動終了後の来春からロサンゼルス五輪後のアジア大会まで。正式就任は先になるが「選手の体力、メンタル、技術の3点を評価していく」と説明。悲願達成へ、着々と準備を進めていく構えだ。