大谷翔平投手(30)のドジャース移籍1年目となった今季、打者専念で3度目のMVPに輝き、チームはワールドチャンピオンとなるなど最高の形でシーズンを終えた。
昨年9月の右ヒジ手術の影響もあり「打者・大谷」で臨んだ今季は159試合に出場し、54本塁打、130打点でナ・リーグ2冠。日本人選手最多記録となる59盗塁もマークし、前人未到の「50―50」の偉業を達成した。
投打二刀流で3年連続4度目のMVPを狙う大谷の来季成績に期待は膨らむばかりだが、ワールドシリーズで左肩を痛め、先月5日に関節唇修復手術を受けたこともあり、来季の打撃や投球に支障が出る可能性が指摘されている。
欧米のスポーツを扱う国際メディア「スポーツキーダ」は1日(日本時間2日)、「ショウヘイ・オオタニは今後9年間はアイアンマン(鉄人)にはなれない。ドジャースの二刀流の将来をMLBスポーツキャスターが診断」とタイトルを付けて紹介。
元メジャーリーガーでリポーターを務めるホセ・モタ氏が同日、米メディア「ドジャース・ネイション」に出演し、大谷がキャリア後半に差し掛かっており、ドジャースは彼の仕事量を再考する必要があることを訴えたことを伝えた。
モタ氏は、大谷が来年マウンドに復帰する見通しについて言及。「ショウヘイは自身を律する必要がある。なぜならショウヘイは『準備はできている。投げるつもりだ。両方やりたい』と言うだろうからね。彼はたくさんプレーしたい、グラウンドに立ちたいと思っている。だが、全体的に見ても彼はもう26歳ではない。ドジャースはいつかは決断を下さないといけない」と力説する。
続けて「この問題には多くの要素が関わっている。オオタニにとっては『ベンチに座らなければならない日をいつ見つけるか』という問題になるだろう。なぜなら、明らかに彼は今後9年間、アイアンマンでいられることはありえないからだ」と持論を展開した。
ドジャースは今オフにサイ・ヤング賞を2度受賞したブレーク・スネル投手を獲得。来季へ向け強力な6人先発ローテーションを編成しつつある。モタ氏は長期的にはこれが大谷とドジャースにとって良いことだみている。「1つ分かっているのは、ショウヘイが30試合に登板することはないということだ。彼はこれまで一度も30試合に登板したことがない。これからも絶対にできないだろう」と指摘。
その上で「多くの投手が戻ってくるので、ローテーションに厚みを持たせられる余裕もある。だから『ローテーションのトップ3に入るようにプッシュしないといけない』という選手である必要はない。もちろんショウヘイとヤマモト(由伸)のスケジュールは違うからね」と大谷の〝無理使い〟に警鐘を鳴らした。