バレーボール男子日本代表新監督に就任したロラン・ティリ氏(61)が、前任のフィリップ・ブラン氏(現・韓国現代キャピタル監督)との〝奇縁〟で脚光を浴びている。
東京五輪で母国フランス代表監督として金メダルへ導いたティリ新監督は、現在SVリーグの大阪ブルテオンを指揮。今季限りで退任し、任期は2028年ロサンゼルス五輪後に行われるアジア大会までとなった。「ロス五輪までに行われる国際大会の全てで表彰台に立つ」と高らかに宣言した。
ティリ氏の日本代表監督就任は母国フランスでも注目を集めており、大手紙「ル・モンド」は「バレーボール界では、フランスの優秀さが海外で羨望の的となっている。ロサンゼルスオリンピックで日本代表としてメダルを獲得することが主な目標となる」と報じた。
そして、前日本代表監督であるブラン氏との〝関係〟も指摘。「東京五輪の前に、ティリはブルーズ(フランス代表)の最初のタイトル、つまり欧州選手権(15年)と2つのワールドリーグ(15、17年)の頂点に立った。皮肉なことに、12年に就任した彼の前にはフィリップ・ブランがフランスチームの監督を務めていた」
そして「ブランは64歳で、(現役時代の)1980年代にフランス代表でティリのチームメイトだった。17年からアシスタントコーチを務めた日本代表で、21年から指揮を執った」と説明。選手時代から盟友だった2人は、指導者としても先輩のブラン氏が監督を務めたチームで、ティリ氏が後を継ぐという〝黄金リレー〟が鉄板になっているというわけだ。
盟友がバトンを受けたティリ新監督がどんな采配を見せるのか早くも楽しみだ。