新日本プロレスの「ワールドタッグリーグ(WTL)」が佳境を迎えている。2日のAブロック公式戦(高知)では鷹木信悟(42)、辻陽太(31)組がザック・セイバーJr.(37)、大岩陵平(26)組を下して4勝目。優勝決定戦(8日、熊本)進出へ望みをつないだ。大混戦となった同ブロックの突破争いは最終公式戦(5日、宮崎・延岡)を残して3チームに絞られた。
ヘビー級の実力者4人が揃った公式戦は、互いに一歩も引かない大激闘となった。終盤に大岩と一騎打ち状態となった辻は、ドクターボムからスリーパーで捕獲される。鷹木もザックのオクトパスホールドに捕らえられカットにいけない。
それでも辻はTHE GRIP(変型ラリアート)にカウンターのジーンブラスターを炸裂させ形勢逆転。鷹木もザックの関節技を脱出し、デスバレーボムを決めて数的優位をつくり出す。最後は鷹木のパンピングボンバーから合体のパンピングブラスターで3カウントを奪った。
これで鷹木組は4勝2敗の勝ち点8で首位タイに浮上。マイクを握った鷹木は「俺たちがやらなきゃ面白くねえだろう。やるなら今しかない…やるなら俺たちしかいないんだ。最後までWTLのテッペン目指して暴れ狂っていくぞ!」と力強く宣言した。
この日まで全チームに決勝進出の可能性があったAブロックだが、突破争いは勝ち点8で並ぶ鷹木&辻、毘沙門(後藤洋央紀&YOSHI―HASHI)、ゲイブ・キッド&SANADAの3チームに絞られた。唯一自力突破の条件を満たす毘沙門は、ゲイブ組との直接対決に勝てば優勝決定戦進出が確定。鷹木&辻は海野翔太&本間朋晃に勝利を収めた上で、ゲイブ組が毘沙門に勝利すれば逆転突破となる。
辻は左足首を負傷している海野に対し「お前はいま唯一、IWGP世界ヘビーに挑戦できる人間だ。お前にこの新日本プロレスに対するリスペクトはあるか? お前のリスペクトは次の延岡で見せることができるのか? バカのお前でも俺の言いたいことが分かるか?」と宣戦布告。それぞれの思いを抱え、WTLは終盤戦に突入する。