終盤の一打逆転の好機にドジャース・大谷翔平投手(30)やヤンキースのアーロン・ジャッジ外野手(32)などのチーム最強打者を1度だけ、好きに打席に送り込める――。そんな奇想天外なプランをMLBが検討していることが分かり、大騒ぎになっている。
この新ルールはMLBのロブ・マンフレッドコミッショナー(66)が2か月前に明かしていた「ゴールデン・アットバット」と呼ばれるもので、1試合に1度だけ打順に関係なく任意の打者を打席に送り込めるという。「スポーツ・イラストレーテッド」や「ジ・アスレチック」などの米メディアが2日(日本時間3日)に報じた。
7回以降の終盤、もしくは9回以降に負けているか、同点のチームだけが使用を認められるなどさまざまなパターンを模索中で、オーナー会議でも話題になったという。
野球の本質を根底から覆す可能性のある制度だけに早速、大きな波紋を呼んだ。「ジ・アスレチック」は「宇宙の摂理を踏みにじるようなもの」と糾弾し、ドジャースのフレディ・フリーマン内野手(35)の「私は古き良き考えを持っている。だから私は反対だ」というコメントを掲載した。
SNSも猛反発の声で埋め尽くされた。「マンフレッドは野球を破壊するつもりだ」「彼のこれまでの最も愚かなアイデアだ。ヤツは野球を殺そうとしている」「ゲームでは素晴らしい。でも実際のゲームで見たいかどうか…」「近所の子供が裏庭で遊ぶ何かを作り上げようとしている」と総スカン状態。米メディア「ラリー・ブラウン・スポーツ」は「これほどの大きな変化はゲームのプレー方法を完全に変えてしまう。だからこそ、多くのファンがこのアイデアを支持しないのは当然のことだ」と〝暴走コミッショナー〟に警鐘を鳴らした。