米国最大規模の日刊紙「ロサンゼルスタイムズ」が今月24日、7年間をかけて撮影した大谷翔平の写真100点と13万字以上の詳述で偉業を振り返る書籍「OHTANI’S JOURNEY」を発売する。
同書の日本での翻訳出版権を取得したのはサンマーク出版。毎年10月半ばに行われる〝世界最大の書籍の見本市〟「フランクフルト・ブックフェア」に参加した担当者が粘り強く交渉した末に契約を締結させた。
ただし、その時点で米国では12月中旬発売が決まっており、これからワールドシリーズを取材した上でその内容も本に入れるという。サンマーク出版は日米同時発売を実現するべく、まれにみる急ピッチで翻訳と装丁デザインに追われたという。
梅田直希統括編集長が当時の状況をこう振り返る。
「正式翻訳が決まってから校了まで3週間。クオリティーも最高中の最高に仕上げたいと妥協は一切せず、超一流の翻訳者さん、カバーデザイナーさん、校閲さんに大急ぎで依頼しました。本来あり得ないスケジュールですが、皆さんに『すごい本、ぜひやりたい!」と言っていただき、最高の原稿とデザインを、超・猛速で仕上げていただきました。その勢いはまさに文化祭のようでした」
3週間、会議室にこもって編集作業に追われたが辛苦はなく、「MLB大好きな身として、大谷選手の野球史を変える活躍に濃密に浸れて、幸せでした。詳述量、そして写真と、今までにないクオリティーと圧巻のボリュームで、大谷選手の現時点の決定版と呼べる本になったと思います」と胸を張った。
日本でのタイトルは「OHTANI’S JOURNEY 大谷翔平 世界一への全軌跡」。税込み6930円という強気の値段設定ながら、日本では報道されていない写真やエピソードが満載だという。LAタイムズ紙の公式HPでも「伝説への舞台裏へと、あなたをお連れします」とアピールされている。
目次を見ると、「史上最高の試合」「伝説前夜」「希代の天使」「スーパースターかスーパーヒーローか?」「エンゼルスでの最終章」「バンドワゴンな日々」「新天地ドジャースへ」「文化現象」「顕微鏡の下」「歴史的シーズン」「『世界一』へ」「大きな収穫」と気になる項目がズラリ。大谷は日本だからこそ誕生したことも明かされるという。
動画メディアの全盛で、近年は数1000部売れればヒット本扱いされるが、大谷翔平なら出版界もびっくりのホームラン本となるかもしれない。