F1のRBに所属する角田裕毅(24)の親チーム・レッドブルへの昇格が、厳しい見通しとなっているようだ。
今季最終戦のアブダビ・グランプリ(GP=8日決勝)を前に現地で取材に応じたときには、「正直に言うと、はっきりしない」と前置きした上で「(契約未定の)2026年のRBにも参加できるかもしれないが…。正直、彼ら(レッドブルグループ)が何を望んでいるのかよく分からない。だが、ドライバーとして、特に多くの話が出ている中で、彼らに頼り続けることはできない」とコメントしていた。
角田は同僚のリアム・ローソン(22)と昇格を争う構図となっている。スポーツメディア「エッセンシャリー・スポーツ」は複数の報道を元に「角田がアブダビで好成績を残さない限り、ローソンがF1で最も注目されるシートを獲得する最有力候補になるという。そして、それはファンにとってはあまり喜ばしいことではない」と伝えた。
というのも「角田は実績を積み上げており、そろそろチャンスが巡ってきたと多くの人が考えている。しかし、レッドブルはローソンの精神的な強さとプレッシャーの下で力を発揮する能力を挙げ、ローソンをより有望な候補者と見ているようだ」と指摘した。
その一つが角田とホンダの関係だ。ホンダはレッドブルのエンジンサプライヤーから撤退することが決まっており、2026年からアストンマーティンに加入する予定となっている。フェルナンド・アロンソがチームを去ることを選択した場合、角田裕毅のアストンマーティン入りの噂が起きていた。
そんな状況に納得できないファンも少なくない。SNS上には「裕毅のペースと成長は安定している。ローソンは彼を上回る活躍さえしていない。裕毅は他に何をする必要があるのか?」との声が上がる。
一方で、角田の〝弱点〟がネックだとの指摘も。「裕毅は間違いなく速い。しかし、感情を爆発させたり、プレッシャーの下で一貫性を欠いたりするところが、(レッドブルのエースドライバー)フェルスタッペンの次に彼を起用するのはリスクがある」。ローソンの冷静さがアドバンテージというわけだ。
今後を占う意味でも最終戦は大きな注目を集めている。