元大阪府知事で弁護士の橋下徹氏が7日、関西テレビ「ドっとコネクト」に出演。韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が非常戒厳を宣言し、約6時間で解除になったニュースにコメントした。
橋下氏は「知事と大統領では何もかも違いますけども、でも権力者としては同じなんですよ」と前置きし、「権力の行使の仕方にはものすごい僕はこだわりがあって。政策を実行していくときには権力をどんどん使って賛否を問えばいいんですけども、自分の立場にかかわることに関しては、権力って本当に抑制的にやらないと、まさにこうなってしまいかねない」と指摘した。
その上で「尹さんは検事総長にまでなってそれまで強大な権力を持って自分の一言で組織を全部動かしてた立場ですから、大統領になって軍も全部何もかも自分の権力で動くと錯覚してしまったんでしょうね」と推察。
続いて「でもこれは韓国の民主主義のレベルが上がって、よく軍が踏ん張って止まったし、国会も戒厳令の解除をやり切ったし、そういう意味では1987年の韓国の民主化から民主主義は着実に成熟してるんだなと思いました」と評価した。
また尹大統領の置かれていた立場について、与党を過半数割れにしたのは国民の判断だとし「そうすると、大統領としては譲歩しかないんですよ」ときっぱり。「今の日本の石破(茂)さんと同じような状況で、大統領制と議員内閣制は違いますけど、与党過半数割れした政治家というのは、野党に対してベタ折れしていくしかないんだけども、尹大統領は日韓関係の改善には多大な功績があって大好きなんですが、やっぱり譲歩ができない人なんでしょうね」と残念がった。