フィギュアスケートの世界女王・坂本花織(シスメックス)は、敗戦にも前を向いている。
ショートプログラム(SP)4位で迎えたグランプリ(GP)ファイナル(7日、フランス・グルノーブル)のフリーでは137・15点をマーク。日本女子勢で2013年浅田真央以来となる連覇は逃すも、合計201・13点で3位に入った。
冒頭のダブルアクセル(2回転半ジャンプ)を軽やかに決めると、続く3回転ルッツも着氷。後半の連続ジャンプで回転不足となったが、2大会連続の表彰台を勝ち取った。演技後には「チェンジという目標を掲げて、本当に(2026年ミラノ)五輪に向けて挑めるのは、このプレシーズンまでだと思う。いろいろ試してやってみて、それがだんだんこう結果に結びついてきて、いい傾向だなと感じている」と振り返った。
20日に開幕する全日本選手権(大阪)では4連覇が懸かる。「ジュニアの子たちも全日本は出るので、本当に誰が勝つかわからないし、SPもフリーもミスが許されない」と危機感を口にしながらも「いい時ばっかじゃないと、この大会で経験できた。それが次に生かせるか生かせないかは自分次第だと思う」と気合十分。この悔しさは日本一決定戦で晴らす。