格闘王・前田日明氏(65)が、米総合格闘技イベント「UFC」でデビューした朝倉海(31)の敗因を分析した。
海は「UFC310」(7日=日本時間8日、ネバダ州ラスベガス)でUFCフライ級王者アレシャンドレ・パントージャ(34=ブラジル)と対戦。だが、2ラウンドにリアネキッドチョークで絞め落とされ、敗れた。
自身のユーチューブ「前田日明チャンネル」を7日に更新した前田氏は「非常に残念でしたね。仕上がりが良くて調子が良さそうな感じでした。ただ試合全体は早く決めてやろうと、打撃の正確さが普段と比べて雑だったなと感じましたね。それだけ自信があったんでしょう。ちょっと冷静に、様子を見ながらやったら良かったんじゃないでしょうか」と指摘した。
UFCという大舞台で多くの期待を背負ってのデビュー戦だったため、海に「早く秒殺してやろうと気があった」という。そのため「飛びヒザにしてもヒザ蹴りにしてもあと数センチ下だったら、数センチ上だったと惜しい打撃があった。普段の冷静さがなかったのかなと感じました」という。
戦前に前田氏が太鼓判を押したように、海の能力が格段にアップしていたのは事実。ただし短期間で上昇したため、海が使いこなせていない部分もあった。
それでも前田氏は「能力を冷静に使いこなせるようになってUFCの参戦を続けると、やがてタイトルマッチということになるんじゃないでしょうか。2回目のタイトルマッチでは万全な朝倉海を披露して、チャンピオンになってくれると確信しています」と期待をかけた。