柔道男子90キロ級でパリ五輪銀メダルの村尾三四郎(JESグループ)が再スタートを切った。
金メダルを目指したパリ五輪は決勝で、ラシャ・ベカウリ(ジョージア)に惜しくも敗戦。4年後のロサンゼルス五輪でのリベンジに向けて8月末から練習を再開し、8日に行われたグランドスラム東京大会(東京体育館)に出場。決勝でルカ・マイスラゼ(ジョージア)を下して優勝した。試合後には「試合に出るからには勝ちを求めて、優勝にこだわって出るべきだと思っていた。勝ち切れたのと、五輪が終わってから柔道から逃げずに向き合えた自分を評価したい」と振り返った。
いつもは敗戦後に「どうしてもいつもやっている地道な作業というか、そういうのを怠りがちになってしまう」というが、今大会に向けては「日々柔道と向き合って、自分と向き合って、自分の柔道をもっとどうしたらいいかを考えてやっていた。銀メダルで負けて悔しさもそうだし、高みを目指すというのを日々考えていた」と高いモチベーションを維持。田嶋剛希(パーク24)との準決勝はゴールデンスコアの延長戦までもつれるも、最後まで集中力を切らさずに技ありで勝利を引き寄せるなど、要所で粘り強さを発揮した。
目指すはロサンゼルス五輪での金メダル。「ここから代表争いもそうだし、世界選手権も険しい戦いにはなってくる。日々自分がどうしたらもっと強い柔道家になれるかを考えながらやっていきたい」と力強く語った。