ボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(31=大橋)がIBF&WBO同級1位サム・グッドマン(26=オーストラリア)との防衛戦(24日、東京・有明アリーナ)を控える一方で、来年以降のドリームマッチにも注目が集まっている。
元世界王者の渡嘉敷勝男氏(64)がユーチューブ「トカちゃんねる」で、夢対決として待望されている井上とWBC世界バンタム級王者・中谷潤人(26=M・T)を比較した。井上は28戦28勝(25KO)に対して、中谷は29戦29勝(22KO)。渡嘉敷氏は「戦ってきた選手のレベルが井上チャンピオンの方が上」と前置きしながら、両王者の能力を100点満点で比べた。
渡嘉敷はパワーは「井上100、中谷100」、スピードは「井上90、中谷80」、テクニックは「井上100、中谷85」、メンタルは「井上100、中谷95」と採点。フィジカルは「井上90、中谷95」とした上で「中谷選手は今は減量できついから体が細いけど、スーパーバンタム、フェザー、スーパーフェザーに上がっていくほど、体は頑丈になってくる。体格が生きる。体形からすると、井上チャンピオンはこのクラスでは小さいほう。フェザーに上がると、もっと小さくなる」「井上チャンピオンはフェザー、スーパーフェザーまでいくと不利」指摘した。
さらに「当て勘、急所に当てるタイミングは井上チャンピオンも中谷選手も100%の当て勘を持っている」「スタミナは五分」とした上で「トータルすると、やや井上チャンピオンが有利」と結論づけた。
最後に、渡嘉敷氏は「(井上にとって中谷は)スーパーバンタムでは一番危険な相手。フェザーに行ったら、もっと危険になる。井上チャンピオンが中谷選手を倒したいと思うなら、スーパーバンタムでやるしかない」「フェザーまで先延ばしすると2、3年かかる。その間に中谷選手はどんどん上がってくる。早く対戦しないと、井上チャンピオンも怖い。上の階級でやるほど不利」と力説した。