俳優の前田公輝(ごうき=33)が11日、都内で主演ミュージカル「ミセン」の舞台稽古を公開。共演者たちと歌唱シーンを披露した。
「ミセン(未生)」は2014年、韓国で社会現象になった大ヒットドラマで、日本でも何度も再放送されている。その原作ウェブ漫画が今回、世界で初めて舞台化。
囲碁のプロ棋士を目指すも挫折したチャン・グレ(前田)が、社会経験がないまま入社した商社で同期エリートにもまれ、オ・サンシク課長(橋本じゅん)ら営業三課の上司に鍛えられ、成長していくという話だ。
チェ専務役の石川禅(60)は「韓国の作品を、韓国のクリエーターさんたちが作ったものを、日本で初演するっていうのは初めてのことなんですよね。そういうプレゼントを、いま韓国は大変な状況になってるところで私たち(日本人)にしてくれたものを、こちらも受け取って、大事に大事につくっていこうと思っています」。
橋本は出演が決まり、ドラマ版を見た。韓国ドラマは普段、3~4話まで物語が走りださないものもあるが「ミセンはグイグイ引き込まれてしまいましてですね、このミセンという作品に出会わせてくださったことが、ホントに幸せに感じすぎてしまいまして…」と告白。
同期エリートのアン・ヨンイ役の清水くるみ(30)は「ミュージカル『ミセン』はとても満足するような作品だなと思います。ドラマファンの私が言うので間違いないと思います」と太鼓判を押した。
前田は「世の中的に何か一歩踏み出すことは、すごく簡単なことではないと思うんですけど、信念を持ちながら一歩、チャン・グレで言うと囲碁で一手って言うんですけど、一手ずつ進むということで幸せをつかんでいく、みたいな…」と作品のメッセージを代弁した。
16年に日本でリメークドラマ化された際、チャン・グレ役は「Hey!Say!JUMP」中島裕翔だったが、グレの頼りなさそうな雰囲気は、前田のほうが元のドラマに近い。ほか、同期のお調子者ハン・ソギュル役は内海啓貴(あきよし=29)、優等生キャラのチャン・ベッキ役を糸川耀士郎(ようじろう=31)が演じる。メタボ体形の上司キム・ドンシク役・あべこうじ(49)は初ミュージカルで「歌のリズムがなかなか取れない」と四苦八苦していた。
同作は来年1月10日に大阪・新歌舞伎座で開幕し、名古屋・東京公演は2月。