今年は大当たり間違いなしか――。阪神は今秋のドラフト会議で育成選手4人を含む計9人の新人選手を指名。投手と捕手の獲得に重点を置きながら、即戦力候補から将来性豊かな戦力までバランスよく獲得することに成功した。
注目はやはりドラ1左腕の伊原陵人投手(24=NTT西日本)だろう。身長170センチと決して大柄ではないが、最速149キロのノビのある直球と制球力の良さを武器とする本格派だ。藤川球児監督(44)も「ウチのキャッチャーと組み合わせれば十分にゲームを支配できる。投げる時に体が大きく見えるピッチングフォームは今永(現カブス)のよう。内角へ投げ込むストレートが素晴らしい」と称賛し「先発として起用したい」と即戦力としての活躍に大きな期待を寄せている。
〝法則〟にのっとれば今年の虎ドラ1は当たり年だ。チームが大きく生まれ変わるきっかけとなった「超変革元年」の2016年以降、阪神の〝偶数年1位ルーキー〟は例外なく入団して間もなく一軍で結果を残している。16年は大山、18年は近本、20年は佐藤輝、22年は森下といずれもチームにとって欠かせぬ存在にまで成長。この流れでいくと、24年ドラ1の伊原もブレーク必至だ。
9日の新人選手入団発表では「背番号18はプロ野球の世界ではエースナンバーと呼ばれる番号。この番号に恥じないように一生懸命プレーしたい」と表情を引き締め「新人王も、その先にある日本代表入りも、もちろん目標にしていかなければいけない」と抱負を口にした若き左腕。才木、村上、ビーズリー、西勇、大竹、伊藤将と駒が充実している先発ローテ争いの中で、自身の存在感をどこまでアピールできるのか。