〝白米パワー〟で復活だ! ボクシングのWBA世界スーパーフェザー級挑戦者決定戦(31日、東京・大田区総合体育館)で同級14位レネ・アルバラード(35=ニカラグア)と対戦する同級9位・堤駿斗(25=志成)が12日、都内の所属ジムで公開練習を行った。4月の前戦で1・6キロ体重超過して6か月の資格停止処分を受けた。1階級上げて臨む復帰戦は、減量中に白米を以前の約7倍食べるなど調整は順調で、勝利に自信を示した。
2回のシャドーボクシングと1回のミット打ちを披露した堤。さらには、取材に訪れた元世界2階級制覇王者の畑山隆則氏が急きょパートナーとなってのミット打ちも1回追加し、鋭く重いパンチのコンビネーションを繰り出して好調をうかがわせた。
減量は残り6キロだが、1階級上げたことで「減量がきつかった時は、この時期は体がしんどかったり、気持ち的にも疲労していた。今はいい状態で来れている」と調整に手応え。今回から減量のコーチの指導を受け、しっかり食べて練習の質を上げて体脂肪を削る方法を導入。食事も油分の摂取を極力避け、炭水化物をしっかり摂っているという。
前戦まで白米は1日に100グラムほどしか食べられなかったが、今回は700グラムほど食べており、〝白米パワー〟の効果を「そこは大きいかもしれない」と実感している。パンチを受けた畑山氏は「重さもあるしキレもある」と感心。指導する佐々木修平トレーナーも「パワーがだいぶつきましたね。(階級が上がっても)問題ない」と目を細めた。
資格停止処分明けで、汚名返上のかかる一戦でもあり、「勝ち方にもこだわりたい。強豪をしっかり倒して、完全復活というか、インパクトのある勝ち方で復帰したい」と闘志を燃やす。大みそかは笑って締めて来年を迎えたいところ。堤は「理想ですけど、来年は世界ランカーらに勝って、最後に世界戦につなげられればいい」と目を輝かせた。