海外FA権を行使し、広島からオリックスへの国内移籍が決まった九里亜蓮投手(34)について、広島・鈴木清明球団本部長(71)は努めて冷静に受け止めた。
12日、右腕は球団を訪れ、同本部長に伝え、13日にも移籍の結論について自ら口を開く見込みだ。
当初は海外移籍も視野に入れた行使だったが、当初から「選手の権利だから仕方がない」と、国内他球団への移籍についても、想定していたという。
そのうえで、球団側は本人と複数回の交渉を重ね、宣言後のチーム残留も認めていた。〝流失〟はもちろんチームにとって痛手となるが、尽くす手は、尽くしての結果。今季開幕投手で、約131イニングを投げた右腕の流失は、チームにとっても痛手となることは間違いないが、鈴木本部長は「若い子たちが出てきてくれれば」と、チーム内の新戦力の台頭を期待した。