ボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(31=大橋)がIBF&WBO同級1位サム・グッドマン(26=オーストラリア)との防衛戦(24日、東京・有明アリーナ)を控える中、モンスターの将来の対戦候補が物議を醸している。
WBA世界フェザー級王者ニック・ボール(英国)が、来年3月に英国でTJ・ドヘニー(アイルランド)と防衛戦を行うことが決定。9月の井上戦で7ラウンド(R)TKOで敗れたドヘニーを迎え撃つボールは「Seconds Out」のインタビューで「井上よりも早くドヘニーを倒したい」「俺の戦いを見れば、井上との試合がさらに大きなものになる」などと豪語している。
そうした中、米専門メディア「BOXING NEWS24」は、ボールにとって今回のドヘニー戦は将来の井上戦へ向けた「弱腰の前哨戦」と表現。「ドヘニーは過去10試合で5勝5敗」「フェザー級で4団体のトップ15にもランクされていない」と対戦相手の〝役不足〟を指摘した上で「ファンを感動させることが目的なら、井上にKO負けを喫している高齢のファイターを選んだボールは的外れだ。ドヘニーの選択は弱々しく、情けない」と非難した。
さらに「ボールはWBOフェザー級王者ラファエル・エスピノサと統一戦をした方がずっといい。その場合、ボールが敗れれば井上との試合を失うリスクはあるが、少なくとも質の高い相手と戦うことになる。ドヘニーと戦っても誰も感動しないだろう」「井上をバカにしているのか? ボールがエスピノサやアンジェロ・レオ(IBF同級王者)、ブルース・キャリントンのような強豪と戦う勇気がないのなら、井上と戦う価値はない」と斬り捨てた。