J1福岡は13日、金明輝氏が新監督に就任したと発表した。金氏は2023~24年に町田のヘッドコーチとして黒田剛監督を支えた。23年のJ2優勝、今季はクラブ史上初J1昇格ながら、3位と健闘した。そんな手腕が買われて、川崎の新指揮官となった長谷部茂利前監督の後任を託された。
金氏はクラブを通じて「前監督の長谷部監督が築き上げた強固な守備と力強い攻撃をベースにしたチームを引き継ぎ、攻守両面でさらなる強化を図り、クラブ、選手、チームスタッフ一丸となって一つでも多くの勝利をファン、アビスパ福岡サポーターの皆様に届けられるよう、皆様と心を一つに戦う所存です」とコメントした。
また「この度は、私の就任にあたり皆様をお騒がせしていることを大変申し訳なく思っております。今回のお話をいただき、私自身熟考の末強い覚悟と責任感を持って、決断いたしました。皆様に信頼していただけるように、言動やピッチで躍動する選手達を見ていただけるように日々全力で取り組みます」とも。
というのも、トップチームの監督などを務めた鳥栖の指導者時代(16~21年)に、選手およびチームスタッフに対し、暴力行為や暴言によるパワーハラスメントを繰り返しており、多数のチーム関係者が深刻な精神的なダメージを受けるなどの被害を受けた。そのため、指導者ライセンスがS級からA級に降格となったが、S級を再取得していた。
ただ、福岡の次期監督として金氏の名前が報じられたときには、福岡のサポーター団体から反対の声が上がるなど、反対意見も少なくなかった。今回の発表を受け、SNS上には根強い嫌悪感を示す声がある一方で「やり直せる社会は大事です!」との指摘も。来季に向けては、成績次第で反対派が減っていくことになりそう。自らの手腕で成し遂げられるか。