来年1月2、3日に行われる第101回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)に出場する駒大の山川拓馬(3年)は、自身の走りで王座奪還に導く覚悟だ。
優勝候補の本命だった前回大会はケガの影響もあって4区6位に沈んだ。頂点に立った青学大と4秒差の2位でタスキを受けるも、差を1分26秒まで広げられた。13日のオンライン取材では「最初から突っ込むはずだったが、思うように突っ込むことができずに、ジリジリと離された。自分の中で思い描いた走りではなかったし、チームにすごく迷惑をかけてしまった」と顔をしかめた。
箱根路の悔しさをバネに、今季は出雲駅伝3区で区間2位の力走を見せると、全日本大学駅伝では最終8区で驚異の走りを披露した。2位の青学大と2分37秒差の3位でタスキを受け、力強い走りで猛追して2位に浮上。57分9秒で区間賞を獲得した。進化を遂げた山川は「自分の持ち味である積極的な走りに注目してほしい。前回の箱根は思うような走りができずに『箱根で(借りを)返すしかない』と藤田(敦史)監督から言っていただいたので、箱根で借りを返せるようにしたい」と意気込んだ。
藤田監督は山川を平地の主要区間で起用する案を検討する一方で、1年時に好走した5区での起用も視野に入れている。山川自身は希望区間を「2区か5区」と明かしたが、箱根路はどの区間で圧巻の走りを見せてくれるのだろうか。