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奈良公園K―POPライブに「2億7千万円」に賛否 シカはどうなる?

東スポWEB 2024年12月14日 6時4分

シカはどうなる? 来年10月に奈良県が奈良公園でK―POPアーティストを招いて無料ライブを行うことに賛否が寄せられている。問題となっているのは県が約2億7000万円を税金で負担することだ。一夜限りのライブで果たして経済効果があるのかと疑問の声が上がっているのだが、ほかにも心配なことがある。

来年に日韓国交正常化60周年を迎え、再来年には奈良県と韓国・忠清南道(チュンチョンナムド)との友好提携15周年になるということで今回の無料ライブが企画された。奈良公園の春日野園地が会場となり、観客は9000人を想定。県民に限るか県外からも客を受け入れるかは未定となっている。出演するK―POPアーティストについては韓国側が調整しているという。

一夜限りのイベントの会場設営や警備費に約2億7000万円かかることから地元県議から経済効果などに疑問が呈されている。また、報道で取り上げられたこともあり、イベントを企画した奈良県の山下真知事はこの件について12日、X(旧ツイッター)を更新。「お金のない日本の若者も大好きなK―POPアーティストに生で接することができ、これから両国の親善を担っていく世代同士の交流を深められる。そうしたお金に代え難い価値が生み出されると判断しました」と意義を説明し、理解を求めている。

お金の問題だけではない。奈良公園といえばシカがたくさん生息していることで有名だ。春日野園地にももちろんいる。無料ライブ中、シカはどうするのか。

奈良県国際課の担当者に聞くと、「奈良公園のシカは野生のシカで、日没になると眠るために平坦な場所から森の方に移動します。会場の春日野園地は平坦なんです。夕方になると茂みや若草山の方へ向かいます。また、シカは大きな音には近づかないので(ライブ中は)ほかの場所に行くでしょう」と話した。

同課によると、県には内外から賛否の声が寄せられており、一部には厳しい意見もあったという。16日の本会議で無料ライブの予算案が採決され、可決となれば実施に向けて動き出すことになる。「実際の中身は実行委員会を作って決めることになります」(同)。

朝日新聞によると、反対派議員が予算修正案を提出するといい予断を許さない。

年収103万円の壁撤廃など税金への関心が高まるなか、果たしてどうなるか。

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