◇3位・桐生順平(38=埼玉)4年連続10回目
2024年の桐生順平といえば、やはり10月の戸田ダービーだ。優勝戦3コースからの気迫あふれる全速ターンで地元SG制覇。「地元だったし取れてすごいうれしかった」と笑みがこぼれる。
その一方で事故に苦しんだ1年でもあった。4月の児島GⅠ72周年記念の準優でF。そのF休み明けの8月戸田お盆シリーズで再びF。1年に2本のFは2012年以来12年ぶり。「どっちもまさかっていう感じだったけど、関係者に迷惑をかけてしまったので本当に苦しかった」と振り返る。
ただ、2本のFはあったが、勝負強さも発揮した。象徴的なのは地元ビッグレースでの成績だ。3月のSGクラシック優出、6月のGⅠ68周年記念V、10月のSGダービーVとしっかり結果を出した。「賞金ランク3位というのは自分でもびっくり…。今年は苦しいかなって思っていた。ちゃんと要所は締められたのかな」
F休み期間も有効に利用した。6月下旬から8月上旬の出場辞退期間に骨折していた右手首の手術を行った。「うまくいくか分からなかったけど、いいタイミングかなと思って。結局、手術して良かったです、今は全然、大丈夫。怪我の功名というか…」と体調面の大きな不安を払拭することもできた。
波の大きい1年を締めくくる大一番が迫ってきた。「みんなレベルが高いけど、負けないように頑張るだけ。あの雰囲気をもう一回、味わいたいですね。楽しみたい」と目を輝かせている。