ボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(31=大橋)と対戦するIBF&WBO同級1位サム・グッドマン(オーストラリア)が負傷し防衛戦が延期となり、ボクサー界きっての〝論客〟が挑戦者の実力を見定めた。
元日本スーパーライト級王者の細川バレンタイン氏(43)が14日、自身のユーチューブチャンネル「前向き教室」を更新。海外メディアなどによると、24日に井上と対戦する予定だったグッドマンが、母国でのヘッドギアを着けた最終スパーリングで左目上のまぶたを負傷。試合は来年1月24日(東京・有明アリーナ)に延期となった。
細川氏は「(スパーリング中の負傷は)しょうがないよね。今後井上尚弥に同じことが起こる可能性も全然ある。グッドマンが悪いとかは全然ない。ただ、単純にファンとして見ていて(井上勝利の)結果が見えすぎていて、グッドマンがこうしたらこうなる(勝てる)だろうという予想が立てられないから、中止でいいよと思っているだけ」との見解を示した。
〝モンスター〟は9月の前戦で、TJ・ドヘニー(アイルランド)に7ラウンド(R)TKO勝ち。グッドマンはここまで19戦全勝(8KO)の実力者だ。
細川氏は「グッドマンのことをバカにしているわけではないし、俺と戦うとなったらグッドマンが圧倒的に勝つ。それぐらいのとんでもない選手だけど、ボクシングは比べる相手によってだから。井上選手とは差があると思うから、俺はこういう評価しかできない。ぶっちゃけ俺は、ドへニー(戦)よりも圧倒的な差になると思う」と予想した。
その上で、負傷した挑戦者について「スパーリングの時の事故で目をカットする、これは全部実力のうち。カットしないやつはカットしないし、顔にケガをしないのも強さの指標だもん。俺の戦い方的にはバッティングもガンガンあるけれども、俺は(顔が)腫れにくいしカットもしにくいし、そういう人はいる。でも、それも含めて俺の特性、実力なわけじゃん。もちろん、(スパーリング中の負傷が)不運だとは思うけれども、それも含めてグッドマンの実力だと思う」と厳しく指摘した。