人気ユーチューバーで「アトム法律事務所」弁護士の岡野タケシ氏が17日に自身の「X」(旧ツイッター)を更新。ユーチューバー・てんちむをめぐる訴訟に言及した。
てんちむは2020年、豊胸手術を受けていたことを告げず、ナイトブラ「モテフィット」をプロデュースして、訴訟騒動に発展。16日の判決では3億8457万4504円の損害賠償命令を言い渡され、敗訴となった。
インフルエンサーとして人気・知名度を誇るてんちむには、ファンから「かわいそう」といった同情の声が寄せられているが、岡野氏は「冷静に考えると、その評価は少し違うように思う」とピシャリ。
「そもそもこの問題の発端は、てんちむさんが豊胸手術を受けていた事実を隠しつつ、『モテフィット』をプロデュースし、バストアップ効果があると宣伝したことにある」と改めて問題点を明確にし、メーカーのYUIKU株式会社は契約違反による返品対応などに追われた事実を指摘する。
さらに、結果的にYUIKU社は4億円近い損害賠償が認められたとはいえ「その金額を現実に回収できるかは不透明だ。企業にとって、信頼失墜やブランドイメージの毀損は計り知れない痛手であり、ビジネスへのダメージは長期的に続く可能性がある」と今後を案じ「現時点で本当に気の毒なのは、重大な損害を受けたYUIKU株式会社だ。事業者間の裁判で賠償額が認定されるのは、感情論ではなく、あくまで明確な証拠と根拠に基づくものだという点を忘れてはならない」と、てんちむへの同情の声に対して見解をつづった。