国民民主党の榛葉賀津也幹事長は17日、参院本会議終了後、「年収103万円の壁」の引き上げをめぐる自民、公明両党との3党税制調査会長による協議が決裂したことに言及した。
自公両党と国民民主3党の税制調査会長による協議はこの日、年収103万円の引き上げについて話し合いが行われる予定だった。ところが、自公両党からは国民民主が求める178万円まで引き上げるための具体策が示されなかったことで、国民民主の古川元久税調会長が10分程度で退席する事態になった。
これを受けて榛葉氏は「現場(税調協議)は交渉決裂なんだから、自民党さんがこれからどう判断するのか。それに尽きると思います」と強調した。
古川氏が退席したことについては「(自公が)ゼロ回答だったから、席を立ったんだから話にならない。誠意がないんだから。もう古川さんは戻れないじゃないの…。自民党の森山さん、公明党の西田さんも重い決断で幹事長の3党合意をやったハズです。幹事長合意はそんなに軽いものなのか、壊れると思いますよ」とした。3党税制調査協議の再開に向けて国民民主側から働きかけることは「ないです」とキッパリ否定した。
自公側から示された引き上げ額は123万円。国民民主が主張した178万円とは大きなギャップが生じている。
榛葉氏は「やる気がないでしょう。今日、ガッカリしたのは古川さんじゃなくて国民でしょ…。政治が、生活が動くかもしれないと期待したのに『やっぱり自民党は俺たちのことをわかってないのか。(自民党の)宮沢さんはわかっていないんだね』と、ネット上で炎上していますよ。国民の声だよ。自民党がどう出るか。今日の古川さんの怒り方をみると、現場は無理かもしれないね。なんとかしたいという思いがないよね。国民民主のせいにして『はい、終わり』とやればいいじゃない。国民は許さないよ」と険しい表情で語った。