大阪芸術大学客員教授の高円宮妃久子さまが18日、大阪・あべのハルカスで開催中の「第16回 高円宮殿下記念 根付コンペティション記念展」(22日まで)の表彰式に出席され、受賞した17作品の制作者全員に丁寧にお声がけされていた。
本展覧会は、世界有数の根付コレクターとして知られる高円宮憲仁親王さまと久子さまを記念し、2009年に大阪芸術大学グループの在校生を対象に「高円宮殿下記念 根付コンペティション」を開催したことに始まる。16回目の今年は、193人の学生から224点の応募があり、10月に行われた審査会で17人の入賞者が選ばれた。同会場には応募作品と共に高円宮家所蔵の約130点の根付と久子さまが撮影された「旅する根付」の写真パネル約20点が展示されている。
16回目を迎えた同展覧会について久子さまは「最初のころに比べると応募作品の数が圧倒的に多くなって、審査の先生方と共に楽しみにしています」と、根付の歴史などについて説明された。また、「新たなものに挑戦していただいて、根付という物の知識を少しでも広めていただけたら幸いです」と学生たちを激励された。
高円宮賞を受けた大阪芸術大学大学院・工芸領域1年の北川暁子さんは「これで3度目の挑戦なんですけど、今回は握り心地を意識して制作しました。(久子さまが)『握り心地がすごく良くて、ガラス陶器の対比がすごく不思議ですね』とおっしゃったので、分かってくださった。的確にご評価くださったと、すごく感動しています」と感動に涙ぐんだ。
学科長賞を受けた同学・金属工芸コース3年の吉岡大地さんは「モチーフがホオズキだったんですけど(久子さまに)『ホオズキでしたら、赤っぽい色にしたら良いのではないか』とアドバイスいただきました。来年も作ると思うので、そのへんに気を付けて作っていきたい」と語った。
表彰式のMCを務めた同学放送学科・アナウンスコースの西川のあんさんは「緊張しましたが、高円宮妃久子殿下の前で司会をさせていただく貴重な機会を得られて光栄でした。この経験を生かしたい」と目を輝かせた。