ソフトバンクは18日、レッドソックス傘下3AウースターからFAとなっていた上沢直之投手(30)の獲得を発表した。背番号は「10」に決まった。
今オフの課題に「投手力強化」を掲げていたホークスは、3年以上総額7億円超の大型契約で右腕を獲得。NPB通算70勝の実績を持つ投手の加入に、三笠杉彦GM(50)は「われわれも過去にたくさん苦しめられましたし、先発投手を補強していくというのが今オフのテーマのひとつでもあった。彼のような実績のある素晴らしい投手を獲得できて大変うれしく思います」と喜びを語った。
上沢は昨オフ、日本ハムからポスティングシステムを利用してのメジャー挑戦を表明。レイズとマイナー契約を結んだが、メジャーでは2試合の登板にとどまり3Aでも防御率7点台と苦しんだ。
1年での日本球界復帰、それも古巣以外のチームへ入団することに対して世間からは否定的な声も聞かれる。これについて三笠GMは「与えられたルールの中で最大限の努力をするということ。契約として交渉が認められている能力のある選手がホークスでのプレーを希望してくれるのであれば、ご縁があったらきてもらえるようわれわれができる努力する。それ以上でもそれ以下でもない」ときっぱりとした口調で球団としての姿勢を示した。
投手陣では今季7勝を挙げた石川が国内FA権を行使しロッテに移籍。トータルでの戦力ダウンは否めないが、それでも今季は多くの若い投手が一軍のマウンドを経験。若手の成長にかけるという選択肢もあったが、球団は抜かりのない補強を選択した。その理由を三笠GMはこう語った。
「勝ちながら優勝を目指して、その中で若手も使われて成長していくことが理想。実力のある選手がきっちり仕事をしてくれて勝ち星を重ねているから、積極的に若手も起用ができるというサイクルだと思っている。石川投手が抜けたこともありますし、上沢君が入っていいバランスで投手陣が回るひとつ(の要因)になるんじゃないかなと」
「投手力強化」という今オフのテーマを遂行したホークス。上沢の加入がチームにどのようなプラスを与えるか、注目が集まる。