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【広島】〝空洞化〟解消なるか 大卒新入団選手に「2、3年後」のブレーク厳命の声

東スポWEB 2024年12月19日 6時4分

〝空洞化〟を解消できるのか。広島の新入団選手8人が18日に本拠地・マツダスタジアムを訪れ、施設を見学した。ドラフト1位・佐々木泰内野手(21=青学大)は「毎試合、毎試合ファンの方を沸かせるバッティングができたら」とプロでの活躍へ決意を新たにした。

球団側ももちろん大きな期待を込めて指名したが、切実な思いも抱えている。フロントの一人は「去年と今年で入った選手は、最近にはないような形でかなり一軍でチャンスをもらえると思う。だからこそ2、3年後は必ずやってもらわないと」と打ち明けた。そこには、是が非でも主力に成長してもらわなければ困る理由があるという。

「今のウチの主力で働く人間の年齢層を見れば明らか。30代以上にはリーグ優勝にも貢献した実績組がいる一方で、特に20代後半から30代前半の選手層。野手はすでに薄く投手も先発、中継ぎを問わず、これからFAなどでどうなるか分からない選手がかなりいる」

野手陣では2018年までのリーグ3連覇に貢献した39歳で最年長の松山をはじめ、36歳の会沢、34歳の菊池のほか、MLBを経験した36歳の秋山らが健在だ。26歳の坂倉や矢野らが台頭した一方、30歳前後の〝中間層〟ではレギュラーが皆無となっている。

また、投手陣では来年3月に30歳となる左腕エース・床田を筆頭に、将来的なメジャー挑戦を公言する森下や守護神・栗林など25~30歳の層で今後、野球人生の岐路を迎える選手が複数いる。

そうした編成上の観点から、直近2年間のドラフトで指名した支配下10選手のうち実に8人(投手6人、野手2人)が大卒。かつての前田(タイガース)や鈴木(カブス)のように、高卒から鍛え上げてきたカープの伝統からすれば異例の人数といえる。

新井監督は来季について「変革の1年になる」と何度も口にしている。大卒を中心に2年間で獲得した選手たちは3年後には20代後半に入り、働き盛りの時期を迎える。佐々木らの成長をサポートし、穴を埋めるピースにできるかどうかが、赤ヘル軍団の未来を左右することになりそうだ。

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