北中米W杯アジア最終予選に臨んでいる中国代表がオランダ1部アヤックスに所属するU―21同国代表MFキアン・フィッツジム(21)の帰化をもくろんでいると、中国メディア「捜狐」が報じた。
中国代表はW杯出場権を獲得するため帰化政策を進めており、ブラジル人MFセルジーニョやアフリカ出身のFWオスカルが中国籍取得の手続きに乗り出している中、オランダ2部ローダのMFライアン・レイテンやイングランド・チャンピオンシップ(2部)ルートンのMFタヒト・チョン、米国2部サンアントニオのFWヘスス・ブリジッドら中国にルーツを持つ選手の勧誘に取り組んでいる。
同メディアによると、フィッツジムの母親は香港生まれで、祖先は広東省の出身。今季のアヤックスでリーグ13試合に出場(スタメンは5試合=18日現在)している主力選手だ。同メディアは「今季の活躍で彼の価値は高まっている。無限の可能性を秘めた新星が誕生しそうだ」と報道。中国代表にとっては期待の戦力といえる。
ただ、父親はスリナム系オランダ人ということもあり「複雑な血縁関係によりフィッツジムはオランダ、スリナム、香港、中国と4チームの代表になることができる」とし「スリナム、香港、中国が代表入りを期待している」と両親らの出身国チームによる綱引きが行われているという。その上で「本人が望んでいるのはオランダ代表チームだ」と指摘した。
同メディアは「年齢を考えれば、まだ成長の余地はあり、将来的にオランダのユニホームを着るのも不可能ではない」とし「中国サッカー協会は全力で戦い、フィッツジムの最終選択を待つことしかできない」と伝えていた。