フィギュアスケートの全日本選手権(20日開幕、大阪・東和薬品ラクタブドーム)で初優勝を目指す北京五輪銀メダルの鍵山優真(オリエンタルバイオ・中京大)は、悔しさを力に変えている。
直近ではグランプリ(GP)シリーズ第5戦フィンランド大会で優勝、GPファイナルでも銀メダルを獲得したが、自身の演技には不満顔。19日に同会場で行われた公式練習では「割とメンタルが死んでいて、すぐに立て直すことがちょっと難しかった」と振り返ったが、今大会に挑む上で「落ち込んでいる間に他の選手は練習をたくさん頑張っている。他の選手に負けていられない」と自らの気持ちを奮い立たせた。
数々の国際大会で結果を残してきた一方で、まだ日本一のタイトルは手にしていない。「1ミリたりとも弱い部分を見せてはいけないと思う。全日本ならではの空気を不安と捉えずに楽しんでいけたら」。父・正和コーチとの親子Vに期待がかかる中でも「あまり考えていない。考えると責務で優勝しなきゃと重く考えてしまう」と平常心でリンクに立つ。