巨人から海外FA権を行使してオリオールズと1年1300万ドル(約20億円)で契約した菅野智之投手(35)19日(日本時間20日)にオンラインで記者会見した。夢への第一歩を踏み出したベテラン右腕は決断の理由、メジャーへの思い、来季の目標などを語った。以下一問一答。
――なぜオリオールズを選んだのか。どういうアピールがあったのか
菅野 素晴らしいピッチングスタッフ、プレーオフ、ワールドシリーズで勝ちたいという熱意が伝わってきた。純粋にここでプレーしたいと思った。
――ボルティモアの街の印象は
菅野 月曜日にいってきた、素晴らしい街。特にチャールストンというレストランに行ったが、美味しかった。夏はソフトシェルがおいしいと聞いているので今から楽しみ。
――ボルティモアは日本のコミュニティが小さい。気になったところは
菅野 いや、全くそこはなくて、野球で勝負していくという強い気持ちでいる。
――2020年にポスティングシステムで挑戦したが不成立だった。今回、どうしてこのタイミングで
菅野 2020年はコロナもあったし、全然その時とは違う。今年は今年で勝負していこうと思ってシーズンを戦ってきた。
――佐々木朗希(投手=23)について
菅野 しゃべったこともないので全く分からない。
―日本で12年プレーした。米国に行くことは難しい決断だったか
菅野 全然難しくない決断。この舞台に立つのが夢だったので。ある程度日本ではやれたと思う。
――WBC米国戦の経験の思い出と、これから対戦したい相手は
菅野 まず自分の夢だったメジャーリーグで投げるということ、2017年にドジャー・スタジアムで投げて、心から明確に(メジャーで)投げたいと思った、WBCはそういう大会だった。2つめ(の質問)は、誰と対戦したいというよりも、オリオールズには素晴らしい捕手のラッチマンがいるので、バッテリーを組むのが楽しみ。
――自分の投球スタイルについてどう思っている
菅野 もちろん僕は100マイル(約161キロ)を投げるわけではないし、ものすごい変化球もない。(持ち味の)コントロール、コンビネーションはアメリカでも勝負していける自信がある。試してみたい。
――オリオールズのコーチとズームミーティングした時の話を
菅野 まずは自分のコマンド、いろんな球種についてのどれだけのリスクがあるのかとか、今まで投げていなかった球種を投げていなかったコースに投げてみるとか、ストライクゾーンの違いについても話した。(時間が限られていたので)これからもっと詰めて話ができればもっといいものになると思う。
――(本拠地の)カムデンヤードに行く機会はあったか
菅野 中には入れていないが、外から見ることは出来た。凄く雰囲気のある球場だなと思った。
――来季から左翼フェンスが狭くなるが知っているか
菅野 はい。知っていましたし、僕はゴロを沢山打たせる投手なので、(左翼が)狭くなった分、プラスに考えていきたい。
――ア・リーグ東地区に来て、レッドソックスやヤンキースと対戦することになるが
菅野 素晴らしいリーグに入れたなと思う。
(ここから日本メディア)
――入団の決め手は
菅野 やっぱり一番熱意を感じたし、素晴らしいピッチングスタッフもそろっているし、捕手もメジャー屈指。シンプルにチャンピオンを狙えるチームと契約したいなと思った。
―スプリットについて
菅野 スプリットに関しては野球人生で一番操れていたと思うし、すごく武器になるんじゃないかとシーズン中から思っていた。
――オリオールズについて
菅野 若手を中心とした素晴らしい、勢いのあるチーム。センターラインがしっかりしているという印象がある。
――1年契約に関して
菅野 素晴らしいチームから素晴らしいオファーをもらったと思っているのですごく満足している。(1年契約については)それをモチベーションにしたい。(この)1年で勝負する。
――ネクタイはオレンジ色か
菅野 オレンジ色で、鳥のマークが入っている。(巨人と同じチームカラーに)縁を感じましたし、すごくうれしい。
――上原浩治さんとは
菅野 (報道が出て)すぐ連絡をいただいて、なんでも分からないことがあったら言ってねって言われた、次に行くのは3月になると思うが、チームは上原さんの時とは違うと思いますが、メジャーリーグの大先輩なので。
――目標は
菅野 日本では日本一になれなかった。ワールドチャンピオンを目標にしたい。(個人の)数字的なものは経験していないので分からない。1年間ローテーションを回れたら結果はついてくる。
――適応について
菅野 不安だったり、心配はしていない。12年間の経験は生きると思う。
――(伯父の)原辰徳さんからはどのような言葉をもらった
菅野 (契約が)決まって、報道が出る前に連絡した。すごく喜んでくれましたし、成長した姿を見せたいと思う。