評論家諸氏の皆様、来季も下馬評〝低め〟大歓迎です―。22日、広島・新井貴浩監督(47)が呉市での「ネッツトヨタ広島presents 新井貴浩トークショーin呉」のイベントに登場。現役時から番組共演で親交のある地元・広島FMのパーソナリティ・中川真由美氏と約1時間、1000人の応募のなかから抽選で選ばれた約80人の鯉党を相手に交流した。
MCやファンからの『質問コーナー』では、新井監督が「それを話し出すと1時間じゃ終わらない(笑い)」と、5勝20敗と大失速した〝悪夢の9月〟についての質問が飛ぶなど、タジタジとなり〝陳謝〟する場面もあったが「まだ携帯はガラケーですか?」や「監督が女子なら誰と結婚する?」など〝変化球質問〟にも誠実な指揮官らしく、リップサービスを交えて応じた。
そんなななかで指揮官がとくに〝反応〟したのが、来季の展望だ。
「東京のどこかのチームの大補強していますよねぇ…」と自ら、ソフトバンクの正捕手・甲斐拓也やライデル・中日の守護神・ライデル・マルティネスなどを獲得した今季のリーグ覇者・巨人をチクリ。赤ヘル軍団がそんな巨大戦力に立ち向かう構図は、いまに始まったことではなく、現役時代から常に〝挑戦者〟のマインドが植えつけられている新井監督にとってはむしろ「逆に燃える、もっと燃えます」と腕を撫すシチュエーションだという。
年明け以降、3月の公式戦開幕までメディアを賑わす恒例の評論家諸氏による「順位予想」は、例年以上に「低評価」となる可能性も、新井監督は「慣れていますよ。そこはね。『どんと来い』と。『よし、やるぞ』というエネルギーとしたい」とケロリ。大歓迎で〝想定内〟と言わんばかりの表情で平静を装った。
来季は今季開幕投手を務めた九里がオリックスにFA移籍するなど、今季よりも戦力面ではさらにマイナスからの船出となる。一方で新井政権は就任以来、常に開幕前はBクラス中心の低評価予想を覆す進撃で、初年度は2位、最終的にはBクラスに転落の昨季も9月までは首位と「戦前予想」をシーズンで、ひっくり返すのは得意にもしている。指揮官も含めて本番での〝反骨心〟をタップリと蓄えるべく、来年も赤ヘルは、桜の咲く季節までは外野からの辛口評価を、免疫たっぷりにむしろ絶賛大募集する。