新日本プロレス22日の後楽園ホール大会で、KOPW保持者のグレート―O―カーンがタイチとの争奪戦を制し「KOPW2024」覇者となった。
覇者の座を決する年内最後の争奪戦は、挑戦者が提案した「KOPW3年間集大成3本勝負」で行われた。1本目の「ノーロープ場外押し出しマッチ」では上手投げで場外に転落してしまったオーカーンだったが、2本目の「金丸義信レフェリーマッチ」では事前の策がモノを言う。21日宇都宮大会で金丸に札束を渡し〝買収〟していたため、オーカーンに有利なレフェリングが続出。それどころか金丸も試合に加勢し始め、最後はウイスキーボトルによる殴打からのアイアンクローでレフェリーストップ勝利を収めた。カネに弱い金丸は報酬の札束を受け取ると、満足げに去って行った…。 そして迎えた3本目。本来であれば「ラストマンスタンディングランバージャックデスマッチ」で行われるはずだったが、タイチはオーカーンが当初提案していた「エニウェアフォールマッチ」に変更を要請。後楽園ホールすべてが戦場となる大乱戦となった。
場外テーブル上へののど輪落としを浴びて窮地に陥ったオーカーンだが、何とか立ち上がってリングへ。両者が最後の力を振り絞って壮絶な肉弾戦を展開する。天翔十字鳳をキャッチしてエリミネーターをさく裂させたオーカーンだったが、自身もダメージが深くダウン。オーカーンもタイチも10カウント以内で立ち上がれず、両者ノックアウト決着となった。
3本勝負が1勝1敗1分けとなったことで、保持者のオーカーンは引き分け防衛に成功。マイクを握ると「貴様の3年間しかと受け取った。褒美だ。受け取れ」と昨年覇者のタイチにトロフィーを手渡した。続けて「よく聞け。このKOPWは、余が最後のKOPW覇者だ。これがKOPW覇者にして永久チャンピオンのグレート―O―カーンだ。ひれ伏せ、愚民ども」と豪語してリングを去った。
発言の真意はバックステージで明らかになる。オーカーンは「これまで愚民が考えもつかないことを実現させてきた。ここでもう一つ、愚民どもに提唱してやろう。このKOPWを封印する」と2020年に設立された同タイトルの封印を宣言。「代わりと言っちゃなんだが、余の権限で、毎年恒例の1・4(東京ドーム)のランボーマッチを、IWGP世界ヘビー争奪戦に変える。これが最後にして、永久KOPWチャンピオンのグレート―O―カーンの力だ。ひれ伏せ、愚民ども」と、来年1・4ドームで団体最高峰王座の挑戦権をかけたランブルマッチを提案していた。