パリ五輪レスリング女子53キロ級で金メダルの藤波朱理(21=日体大)が、父でコーチを務める俊一さん(59)とともに〝五輪2階級制覇〟を目指す。
藤波は11月の東日本大学女子リーグ戦でパリ大会以来の実戦復帰を果たし、中学時代からの公式戦の連勝を139に伸ばした。その試合後、減量苦もあって2028年ロサンゼルス五輪に向けて57キロ級へ転向することを表明していた。
世界女王は天皇杯全日本選手権(東京スポーツ新聞格技振興財団協賛)最終日(22日、国立代々木競技場第二体育館)で、表彰のために来場。「57に上げるのを決めて、ウエートトレーニングを取り入れ始めた。より〝マッチョな藤波朱理〟になれるように頑張る」と、階級転向を機にさらなるパワーアップを誓った。
これについて俊一さんは「もともとパリ五輪が終わったら57キロ級に上げる予定だった。技術力は世界一だけど、体力アップが課題だし、伸びしろは間違いなくまだまだある。57キロ級で勝つために、筋肉で体を大きくしないといけない」と説明した。
パリ大会の同階級では櫻井つぐみ(23=育英大助手)が金メダルを獲得。今後のライバルとなりそうだが、俊一さんは「当然金メダリストだし、今後マークしなきゃいけないけど、櫻井がどうのこうのとか僕は考えたことがない。高校時代から階級が違っても常に(櫻井に)勝ってきているし、練習でも試合でも負けたことはないから。僕は五輪で2連覇しか考えてない」と強気の姿勢を見せた。
異なる階級で2大会連続金メダルへの挑戦がいよいよ始まる。