安倍晋三元首相の妻、昭恵さんを巡って論争が起きている。昭恵さんは15日にドナルド・トランプ次期米大統領とメラニア夫人との夕食会に出席。石破茂首相よりも早くトランプ氏に会えたということで物議をかもしていた。
昭恵さんは22日に都内で講演。15日に米フロリダ州パームビーチにあるトランプ氏の私邸に招かれて夕食を共にしていたことについて、「いい夕食会だった」とだけ語った。
その代わり2019年5月にトランプ氏が大統領として訪日した際のエピソードを披露。食事中に第2次世界大戦の話題になり、トランプ氏が「自分と晋三であったならば戦争は起こらなかったに違いない」と語ったと明かした。また、「トランプ氏は戦争をしたくない人なのだとその時、思った。(2期目で)平和な世界に導いてほしい」と期待感を示した。
昭恵さんの訪米を巡っては元テレビ朝日社員の玉川徹氏が「不測の事態が起きちゃうんじゃないか」とテレビ番組で心配したり、モデルの長谷川ミラが「もう少しだけ日本のことを考えて(外務省に)『行ってきますよ』と一言言ってくれればよかったのに」と話したりと批判もあった。
なぜ昭恵さんが石破首相よりも早くトランプ氏に会うのかという懸念の声はほかにもあったが、もちろん擁護もある。社会学者の古市憲寿氏は昭恵さんとやり取りした上で、「外務省を通じて訪米みたいなことも探ってたんですけど、それがうまくいかなかったんで、昭恵さんが自分で行った」とテレビ番組で事情を説明した。
実際どうなのか。永田町関係者は「昭恵さんはメラニア夫人とメールでやり取りしていました。メラニア夫人とのやり取りの中で『会いましょう』となり、この日なら会うことができると伝えたら、『その日なら夫もいる』とトランプ氏を交えての夕食会になったそうです」と明かした。
古市氏の言う通り、昭恵さんから外務省への接触はあったようだ。「訪米の話は外務省に伝わっていたが政府として昭恵さんに何かを頼むということはなかったようです」(同)
結果的に夕食会は成功。トランプ氏は石破首相宛てに本を託した。本は「PEACE」と直筆で書かれたトランプ氏の写真集だったという。写真集を見ながら石破首相は何を思うのか。