ドジャースは相次ぐ故障者に見舞われながらも4年ぶりにワールドシリーズ優勝を飾った。
昨オフに大谷翔平投手(30)が10年総額7億ドル(約1015億円=合意当時)という天文学的な契約を結んだことに代表されるように、ドジャースは頂点に立つために金に糸目をつけないフシもある。しかし、韓国メディア「OSEN」は23日に「『こんなチームがあったのか…選手もお金より優勝』ドジャースがスーパーチームになった理由」との見出しで報道。今オフに2年総額2200万ドル(約33億円)で再契約を結んだベテラン救援右腕、ブレーク・トライネン投手(36)の言葉にこそ強さの真髄があると指摘した。
右腕は米メディア「ドジャース・ウェイ」のポッドキャスト番組に出演した際に「普通の選手としてお金をもらうために野球をすることもできますが、私はワールドシリーズ優勝が目標です。私だけでなく、ここのすべての選手が優勝のリングを欲している」と発言。さらに「野球界が発展するにつれて、選手たちはこれまで以上に金銭的に大きな恩恵を受けることができる。選手は価値に応じて評価され、報酬を受けなければならないが、単純なお金以上に重要なものがある」とも言い切った。
こうした言葉を受け「97%」を後払いにした大谷をはじめ、同僚のベッツやフリーマンらも同様の条項を契約を盛り込んでいる事実に触れ、前出の韓国メディアは「物価上昇による貨幣価値の下落を考慮すると、ディッパー(後払い)は選手にとって不利な条件。しかし、ドジャースにはこのような条件を引き受ける選手が異常に多い」「チームへの愛情と期待がなければ、なかなかできない条件だ」とした。
トライネンはパドレスとの地区シリーズ中に愛妻の出産に立ち会うため、一時的にチームを離脱。戻ってきた後もフロントや仲間に温かく迎えられ「決して忘れられない感動だった」とも語っている。ワールドシリーズ優勝を義務づけられた特殊な環境だからこそ、ビジネスを超えた絆がなければ成り立たないようだ。