F1レッドブルで姉妹チームであるRBからの昇格を逃した角田裕毅(24)を外す動きが加速している。
角田はRBで4年間着実に実績を積み重ね、今季は急成長。マシン性能が劣る中で上位に迫るパフォーマンスを繰り返し、チーム内外から評価を一気に高めた。レッドブルのセルジオ・ペレスが大不振により更迭論が浮上すると実力や実績面から有力候補とみられたが、最終的には、人事権を握るホーナー代表の〝お気に入り〟とされるリアム・ローソンが経験不足にもかかわらず昇格が決定。角田は無念の落選となった。
この決定後にホーナー代表が角田に向けて〝退団勧告〟とも取れる発言を行って波紋が広がる中で、今度は角田擁護派とみられた重鎮ヘルムート・マルコ博士から爆弾発言が飛び出した。
英メディア「プラネットF1」は、2026年からレッドブルが生え抜き育成で〝神童〟と称されるアービッド・リンドブラッド(17)を正ドライバーとして抜てきする方針を固め、角田の来季限りでの退団が決定的になったと指摘する。
リンドブラッドは来季からF2に昇格して名門カンポスでのドライブが決定。同チームからはアイザック・ハジャールが来季RBに昇格することが決まっており、まさにレッドブルのエリートコースだ。
同メディアは「レッドブルは2025年にリンドブラッドのために全力を尽くす。この英国人ドライバーは、F1マシンでのテストセッションを期待される」とすでにレッドブルのマシンでのテストも予定されている。
F1専門ポッドキャスト番組「インサイドライン」に出演したマルコ博士は「はい、それが計画だ」とリンドブラッドの登用を明言。「回数はまだ決まっていないが、数回のテストになる」と角田がなかなか機会を与えてもらえなかったレッドブルマシンによるテストをあっさり認めた。
「われわれは例えば、ローソンにもこの機会がなかったし、ハジャールにもなかった。だからわれわれはアービッドのためにこれを変えて、彼がF2で非常に良いシーズンを過ごせれば、良い経験を積んで26年にF1へ行けるようにしたい」と再来年からレッドブルグループでのF1デビューを〝確約〟した。
レッドブルにはエースのマックス・フェルスタッペン、そしてローソンがおり、姉妹チームのRBでは有望株ハジャールが昇格したばかり。そうなると、来年までしか契約がない角田が退団することになるのは明白。
同メディアは「レッドブル代表のクリスチャン・ホーナーが、25年に角田裕毅にとって運命が分かれる状況になると語っている中で、この日本人スターは年末にRBを離れ、おそらくレッドブルを完全に離れる予定だ。リンドブラッドに、26年のF1グリッドへの扉が開かれている」と角田外しが確実と指摘した。
レッドブルと角田の決別はもはや避けられないのだろうか。