コメディー映画の名作「クロコダイル・ダンディー」(1986年公開)での役柄で知られるオーストラリア映画界のアイコンが推定90歳で死んだ。オーストラリアメディア「ニュース・ドットコム・au」が23日、報じた。
「クロコダイル・ダンディー」のスター、巨大なイリエワニのバートが亡くなった。世界最大のオーストラリア・ダーウィンの爬虫類園「クロコザウルス・コーブ」がフェイスブックで伝えた。
バートは推定90歳を超えており、体長は5メートル以上、体重は約700キログラムだった。1986年の映画に登場して以来、バートはクロコザウルス・コーブの上流で16年間過ごしてきた。
同園の広報担当者は「バートは週末に安らかに亡くなりました。推定90歳を超えており、素晴らしい時代の終わりを告げました。1980年代にレイノルズ川で捕獲されたバートは、世界で最も有名なワニの1匹となり、『クロコダイル・ダンディー』にも登場し、荒々しい自然美と畏敬の念を抱かせる野生動物の国としてのオーストラリアのイメージ形成に貢献しました。2008年、バートがクロコザウルス・コーブにやって来て、すぐにワニ保護の象徴的存在となりました。バートの激しい気性は、彼を世話する人々や大勢の訪問者の称賛を集め、イリエワニの野生の精神の真髄を体現しました」と述べた。
バートを知る飼育員たちは、バートは「本当に唯一無二の存在」であり、「自然の力」であり、「この驚くべき生き物の力と威厳を思い出させてくれる存在」だったと語る。
同園では、バートのために記念の銘板を設置する予定だという。
映画「クロコダイル・ダンディー」は、ポール・ホーガンが主演、共同脚本を務め、米アカデミー賞脚本賞にノミネートされた、オーストラリア映画の至宝だ。