岩屋毅外相は23日に国会内で開かれた参議院の北朝鮮による拉致問題に関する特別委員会で答弁を行った。
これに先立ち岩屋氏は戒厳令宣布後、2回目となった韓国・趙兌烈(チョ・テヨル)外相と電話会談。日韓両国政府間で緊密な意思疎通を継続することで一致したという。
同委員会では自民党の自見はなこ参院議員を始めとした与野党議員が岩屋氏に対し、拉致問題解決に向けての質問をぶつけた。
日本維新の会・中条きよし参院議員からは、来年1月にトランプ新政権が発足することを受けて「拉致問題にどういう影響が生じるのか」との質問を受けた。
これに岩屋氏は「拉致問題の解決のためにはですね、我が国の取り組みはもちろんありますけども米国との緊密な連携が重要だと考えています」とした上で、トランプ氏について言及した。
「トランプ次期大統領は第一次政権において2度にわたり、家族会の方と面会しています。当時の米朝首脳会談において拉致問題に関する日本の考え方を金正恩委員長に伝えていただきました。2回にわたって米朝首脳会談を行っているので(トランプ氏と正恩氏は)個人的な関係はある。拉致問題解決には、米国との緊密な関係が極めて重要だと思っています」
石破茂首相との日米首脳会談に向けては「お互い都合のいい時期に、できるだけ早く直接会っていただいて拉致問題の解決を含む、これからの日米同盟の充実に向けて、充実した会談にしたいと考えています」とした。
最後に中条氏は「改めまして北朝鮮に対する憤り、怒りを日本国民全員で共有して、被害者の方の帰国を迫る問題であると申し上げます」と語った。