〝辰吉ジュニア〟の復活に早くも期待が高まっている。ボクシングの元WBC世界バンタム級王者・辰吉丈一郎(54)の次男・寿以輝(28=大阪帝拳)は、12日に行われた初のタイトルマッチで玉砕。OPBF東洋太平洋スーパーバンタム級王者・中嶋一輝(大橋)に挑戦し、2ラウンドKO負けを喫した。
元OPBF東洋太平洋ライト級王者で横浜光ジム代表の石井一太郎氏はユーチューブチャンネル「A―SIGN.BOXING」で寿以輝の一戦について言及。石井氏は「なにがすごいかって、お父さん(丈一郎)のコメント。ちょっと正確には覚えてないけど、倒れて失神なんて誰でもできると。俺は立ったまま失神したと…いや、すげえなと」と驚嘆した。
試合内容については「始まった直後から、これはいつでもパンチもらうと思った。これはマズイという。スタート直後から、いつ炸裂してもおかしくないなと」と指摘。その上で「なにがすごいって、この辰吉寿以輝、復帰するって言ってるでしょ。今までのボクサーであれだけのシーンで倒れて、この数日で復帰するって言った選手、なかなか少なくない?」と父譲りの負けん気の強さに驚いた。
その一方で「俺の知り合いも、10何年ぶりにボクシングを見に行くと言ってさ。『それは辰吉の血を引いてる選手だよ、見に行かなきゃだめでしょ』と。あ、そういう発想なんだと」と、この試合の注目度の高さにも着目。「ある選手の結婚式に行ったとき、その中に辰吉(丈一郎)さんもいたんだけど。他もいろんな世界チャンプがいるんだよ。辰吉さんだけ人が途絶えない。写真撮ってくれ、サインとか、最後まで全く途絶えなかった。別格だよね」と〝浪速のジョー〟の変わらぬ人気ぶりに改めて脱帽した。