兵庫県知事選と似た構図になってきた。不倫問題で不信任決議されていた大阪府岸和田市の永野耕平市長が24日、辞職せずに議会を解散した。市議選は来年1月26日告示、2月2日投開票となった。
女性に対して、複数人で性加害したと一部で報じられていることで、永野氏は泥沼劇の内情を暴露。さらに会見に妻も同席させ、「事実を知ってもらいたい」と訴える異例事態となっている。
発端は永野氏が女性から性的関係を巡り損害賠償請求訴訟を起こされ、500万円の解決金を支払って、和解したことが表に出たことだ。
永野氏は会見で「性加害していたら不信任決議されても仕方ない」との表現で疑惑を否定。さらに女性側に付いている維新の現職府議を実名で挙げ、幼少時から面倒を見る家族同然の関係だったと説明した。
議会解散になったことで、ネット上では「不倫した男が逆ギレ解散」「厚顔無恥」と批判の声が飛んだが、永野氏は女性側と秘匿を約束し、詳細を話せない状況にもかかわらず議会側から「説明不足」と追及されたことに反論。また不倫は認めており、「家庭内の問題で、政治家としての欠格事項にはならない」と不信任の理由には当たらないと主張した。誤った情報に踊らされ、不信任に賛成した市議らの資質を問うとともに真実を知ってもらいたいという。
市議選をへて、再び永野氏の不信任決議が可決した場合は自動失職となる。その際は市長選に出直しで出馬し、民意に問いたい考えも明かした。
関西では永野氏バッシングの報道が過熱。同席した妻は「加害はないのにあるように報道されつらい日々」と訴え、おねだりやパワハラ疑惑の報道で〝クロ認定〟となった兵庫県・斎藤元彦知事の騒動を思わせる。
ともに維新の当選組で、〝第2の斎藤元彦〟とまでいわれる永野氏の選択は吉と出るか凶と出るか。