柔道のパリ五輪男子90キロ級で銀メダルの村尾三四郎(24)と世界選手権(アブダビ)男子73キロ級2位の石原樹(23=ともにJESグループ)が、フランスの名門パリ・サンジェルマン(PSG)で欧州チャンピオンズリーグ(CL)制覇を果たして脚光を浴びている。
CLはサッカーなどと同様に、欧州各国のクラブチームに各国代表クラスの猛者が集結して行われる最高峰の戦い。村尾と石原は男女混合団体戦で、フランスの英雄テディ・リネールを擁するPSGの一員として参加し、強烈なパフォーマンスを発揮した。
村尾は準々決勝で、パリ五輪準決勝の再戦となったマキシム・ガエル・ンガヤップ・ハンボウ戦で快勝。準決勝ではウクライナのグンチェンコ・スタンシラフを合わせ技1本で撃破して2連勝を飾った。
決勝はセルビアの強豪レッドスターとの頂上決戦となる中で、出場機会がなかった村尾に代わって躍動したのが石原だ。
3―0と王手をかけて迎えたバガジェフ・バジュサングールとの一戦で5分超の激闘となったが、最後は執念の一本勝ち。CL優勝を決める劇的な勝利を収めた。
英五輪専門メディア「インサイドゲームズ」はCL制覇を果たしたPSGの快挙を特集。「今年最後の柔道大会がフランスのモンペリエで行われ、スーパースターたちの活躍が見られた。2024年のCLには12チームが参加し、史上初めて男女混合チーム戦が行われた。主催者は柔道の大会で最近人気が出ている混合チーム戦に形式を変更することを決定した。パリ・サンジェルマンは金メダルの有力候補だったが、五輪で5個の金メダルに輝いているテディ・リネール率いるチームが圧倒的な強さを見せた」とその強さを称えた。
CL制覇という勲章を得た村尾と石原のさらなる飛躍に期待が高まる。