つばさの党の黒川敦彦代表が25日、保釈後初となる会見を都内で開いた。
4月の衆院東京15区補選で他陣営の選挙活動を妨害した公選法違反の罪に問われ、逮捕、起訴された黒川氏は213日間勾留され、今月17日に保釈されていた。〝獄中ダイエット〟で15キロやせ、頬はこけたままで、集まった20人近い報道陣の前で饒舌に語り始めた。
先月、初公判が開かれ、黒川氏らは無罪を主張している。会見に同席した弁護人を務める趙誠峰弁護士は「黒川さんたちの行為はやり過ぎという評価もあるが、選挙という場面における言動を処罰する法律として、今の法律はどうなのかを正面から問うている」と説明した。
黒川氏も「判決は双方で最高裁まで争うのかな。漠然とした公選法の中で、ここまでは表現の自由、ここからは犯罪の線が大きく引かれる。選挙業界の人は面白いと思って、見ていただいている」と話した。裁判は次回期日を含めて未定で、判決が出るまでの見通しもまだついていないという。
一方で、同時に逮捕されたつばさの党の根本良輔幹事長や杉田勇人組織運動本部長との接触禁止が付くなどの制限がある中で、活動を再開させた黒川氏は来夏の参院選比例代表に10人以上を立候補させたい意向や自身も選挙に出続けることを明言した。
ただ、逮捕事案となった他陣営へ論戦を挑む行為については「裁判の結審がされるまでは類似する行為はやらない。やりたいかどうかについては、まあやりきった感じがする。同じネタをやる芸人はどうかなと思う。〝黒川敦彦3.0〟になったので、3.0なりのやり方で政治に興味を持ってもらえる活動にしたい」と話し、〝凸〟は封印するとした。