活動休止しているダウンタウンの松本人志(61)が来春をめどに活動再開する意向であることが25日、分かった。取りざたされたバラエティー番組などではなく、独自の「プラットフォーム」を開設し、笑いを届ける。そこにはユーチューバーに転身せず、テレビ番組復帰への〝架け橋〟にしたい思惑が透けてみえるという。
松本はこの日配信されたインタビュー記事で、芸能記者の中西正男氏の取材に答えた。独自のプラットフォームを作り、相方の浜田雅功(61)とともに「ダウンタウンチャンネル(仮)」で活動再開する意向を説明。現時点で、ファンや視聴者が「お笑いをする松本人志を見る場としてはここが最初になると思います」と明かした。
所属する吉本興業は、独自のプラットフォームでの活動再開について「記事にある通りです」と回答。テレビ番組への復帰などについては「現状は何もお答えできない」とした。
松本は1月、女性問題を報じた週刊文春の発行元である文芸春秋らを相手取って東京地裁に提訴した。3月の第1回口頭弁論などをへて11月8日、訴えを取り下げて訴訟は終結。松本の復帰Xデーと復活の場が焦点だった。スポンサーからの広告収入などで成り立つ民放各社は渦中のタレントの起用には慎重にならざるを得ず、松本のテレビ番組での活動再開は難しいとされていた。
騒動でテレビ番組への出演が難しくなったタレントらが再起の場として選んできたのはユーチューブが多い。松本は「ダウンタウンチャンネル(仮)」で活動再開する意向であることからネット上ではユーチューブを想像した声が多い。
それでも、松本があえて独自の「プラットフォーム」の立ち上げに言及したことに「理由がある」と、関係者の間で指摘されている。
「タレントがテレビ番組から離れ、ユーチューブに活路を求めて成功するケースは少なくないです。一方で『ユーチューバー=反テレビ』のイメージが強くなり、結果的にテレビ番組への復帰から遠ざかるケースも散見される。松本さんはあくまでテレビ番組への復帰を見据えているからこそ、あえて独自の『プラットフォーム』という表現をしたと思います」(芸能プロ関係者)
松本自身もインタビュー記事で「テレビへの決別だとか、反テレビだとか、そういうものではない」と強調している。
吉本ではBSよしもと社(大阪市)がBS番組「BSよしもと」を制作し、放送。番組制作・放送のノウハウを持っており、それを生かしたプラットフォーム作りが考えられる。
一連の問題では、実名を挙げられたスピードワゴンの小沢一敬(51)が今も活動休止中。1年近く表舞台から姿を消している。
「松本さんは小沢さんら騒動の影響を受けた芸人たちに申し訳ない思いを抱いています。テレビ番組復帰への強い思いは、自分だけの都合ではない部分もあるとされます」(同)
小沢ら影響を受けた芸人たちを「ダウンタウンチャンネル(仮)」に出演させ、〝救済〟する可能性もある。お笑い界のカリスマの考えに世間はどう反応するか。