大みそかの格闘技イベント「RIZIN DECADE」(さいたまスーパーアリーナ)でヴガール・ケラモフ(32=アゼルバイジャン)とV4戦を行うRIZINライト級王者ホベルト・サトシ・ソウザ(35=ブラジル)が意気込みを語った。階級を上げて挑んでくる前RIZINフェザー級王者ケラモフを〝シン・柔術マジシャン〟はどう迎え撃つか。
ケラモフ戦に向けた思いを問われたサトシは「最初しっかり打撃を使ってね」と開始直後のスタンドによる攻防の重要性を説く。特に序盤に見せてくるであろう勢いある攻撃に対して「一番危険なのが1ラウンドですね。思い切り来て、思い切り殴って、思い切り蹴って、たまに相手を倒してパウンドも強いから」と警戒した。
それでも自信は揺るがない。強靱なフィジカルを武器に立ち技でも寝技でも襲い掛かってくることが予想される相手だけに「今回、両方のプランを考えます。打撃フィニッシュとグラウンドフィニッシュと」とあらゆる局面での攻防を想定。しかし「一本勝ちが一番? もちろん。いつも柔術を練習しているから。グラウンドでフィニッシュするイメージもあります」と胸を張った。
ケラモフといえば昨年11月のアゼルバイジャン大会で王者として鈴木千裕戦に臨むも、まさかの下からの蹴り上げで意識を飛ばされベルトを失う衝撃の敗北を喫した。この一戦にサトシは「試合で〝アクシデント〟っていうのは好きじゃないけど。キックが当たるまで全部彼がコントロールできていた。MMAはしょうがない。1回ミスしたらやられる」と分析。敗れたものの強さを見せていたのはケラモフとしつつ「彼が間違えた。彼の国だったり、初めてのベルトを守る(戦い)だったから」とホームでの初防衛戦という重圧が誤算を生んだと推測した。
その上で「今回、彼は何もプレッシャーがないですよね。下の階級から上げてすぐ王座の試合して。多分、彼は楽な気持ちだと思います」と鈴木戦のようなミスをする可能性は低いという。そこで勢いを増して向かってくると予想しつつ「そういう相手? 好きじゃない!」と苦笑い。しかし「今回も絶対にベルトを守るから。負ける気持ちはないです。挑戦するつもりでやります」と拳を握った。
守り続けているベルトを持ったまま、新年を迎えたい。