陸上女子1万メートルで日本歴代3位(30分45秒21)の記録を持つ拓大の不破聖衣来(4年)が〝戦友〟に感謝の言葉を伝えた。
3年ぶりの出走となった全日本大学女子選抜駅伝(富士山女子駅伝=30日、富士山本宮浅間大社前~富士総合運動公園陸上競技場、7区間43・4キロ)では、最長区間の5区(10・5キロ)で6人抜きを達成した。区間賞を獲得したサラ・ワンジル(大東文化大2年)には6秒届かなかったが、33分51秒で区間2位の快走を見せ、チームの4位入賞に大きく貢献。「全く区間順位とかタイムとかは気にしてはいなかったけど、楽しんで走った結果が区間2位なのは自信になった」とうなずいた。
この日の不破は6区の主将・門脇奈穂(4年)へタスキをつないだ。4年間苦楽をともにしてきた同期とのリレーには「4年間で出た駅伝は奈穂から(タスキを)もらっていて、今回初めて渡す側になったが、どちら側だとしても、奈穂がいることがすごい力になっているので、今回は『奈穂が待ってくれている』という思いで最後駆け抜けることができた」と感慨深げに語った上で「やっぱり他学年の子たちよりも同期は大切な存在。その中でも最後まで一緒に選手として走れたのは奈穂だけだったので、そこは2人で最後までタスキをつなげたし、すごいうれしい気持ちは大きい」と声を弾ませた。
ここ数年はケガで苦しむも、同期の支えもあって再び駅伝の世界に帰ってきた不破。今後はマラソンでのロサンゼルス五輪出場を目指し、新たなステージへ挑む。