川口オート「スーパースターフェスタ2024 ~SG第39回スーパースター王座決定戦~」は31日、最終日を開催した。決定戦は鈴木圭一郎(30=浜松)が10周回を逃げ切り優勝。2年ぶり3回目の大会制覇を飾り、2024年の賞金王に輝いた。鈴木のSG制覇は23年オールスター以来15回目。スタートで遅れた人気の青山周平は2着止まり。3着には佐藤貴也が入った。
青山、圭一郎の2強対決はスタートで明暗がくっきり分かれた。好スタートの鈴木が1角先取りしたのに対し、空回りした青山は7番手…。この時点で事実上、勝負は決した。
「2番手で出られればと思っていたので、どうしようと(苦笑)。展開は最高でもあり、逃げ切れるかと不安でもあり。勝った時は夢じゃなければいいなと思いました」
ゴール後は小さなガッツポーズを繰り返し、喜びをかみ締めた。
2024年は3~4月にかけての18連勝を含む年間114勝。オート史に残る記録ずくめの一年だが、今節前までSG優勝はなく、秋以降は落車もあり立て直しに苦しんだ。表彰式では記録に話題に及ぶと「勝てたのはうれしかったけど、連勝記録が抜かれそうな時は同期(鈴木宏和)が(青山の連勝を)止めてくれた。同期が…」と声を詰まらせ男泣き。今節直前は同期の吉原恭佑からSの改善について助言を受けたこともあり「いろんな選手に助けてもらい、かわいがってもらった」と、同期や仲間へ感謝の言葉を並べた。
終わり良ければすべて良し。2年ぶり5回目の賞金王を決めた今年最後の勝利は「忘れられない優勝の一つ」だが、2025年の抱負に話が及ぶと「この喜びを…、忘れます。リセットして、また上だけを目指す」と言い切った。
「喜んでなんかいられない。またすぐ(戦いが)始まるので、気を抜くことなくやっていきます」
青山には大事なところで跳ね返されることが多く、この日の勝利だけでは納得できない。後輩の突き上げも厳しくなる。明けて2025年、圭一郎はまたひと回り大きくなる。