〝日本人ハリウッド俳優〟真田広之(64)が主演・プロデューサーを務めたディズニープラス配信ドラマ「SHOGUN 将軍」が5日(米国時間)、優れた映画やドラマなどを称える米ゴールデン・グローブ賞で4冠を達成した。この快挙で真田は、しばらく〝SHOGUN漬け〟になりそうだという――。
SHOGUNは、ゴールデン・グローブ賞のテレビドラマ部門で作品賞、真田が主演男優賞、アンナ・サワイ(32)が主演女優賞を獲得。浅野忠信(51)はテレビ部門の助演男優賞に選ばれた。日本人の主演男優賞、助演男優賞の受賞はいずれも初めて。SHOGUNはノミネートされたすべての賞を勝ち取った。
真田は「私の人生にかかわってくれたすべての人に感謝したい。みなさんのおかげでこの場に立てた」と喜んだ。
トム・クルーズ主演映画「ラストサムライ」(2003年)への出演を機に拠点を米国に移し20年余り。名実ともに日本を代表するハリウッド俳優となり、他の大作出演も期待したいところだ。だが、ある映画関係者は「それはだいぶ先になるのでは」と言う。
「SHOGUNはシーズン2、3の制作が決まっていて、2は今年撮影が開始される予定です。役者として出るだけなら他の作品にも出る余地はあるが、プロデューサーも兼ねるとなると、どうしてもSHOGUNに掛かりきりになってしまいますからね」
実際、真田は昨年9月に米エミー賞(18冠)のレッドカーペットで、シーズン2を日本で撮影する計画をほのめかしている。
その後、制作スタジオFXの社長も一部ウエブメディアの取材にシーズン2と3の撮影を明言し、両シーズンは連続して撮影されないとも説明。ただ、シーズン2の日本ロケの実現可能性には否定的だった。日本ロケが難しいのはなぜなのか。前出関係者の解説。
「日本でロケできて現存する城といったら兵庫の姫路城ぐらいなんですが、あそこは制約が厳しいんですよね。それがダメならオープンセットを作るか。城を建てるといっても、人が映る範囲内だけ作って、あとはCG合成できますから。ただオープンセットでも歴史的建造物のセットを組めるのは、京都の撮影所の人ぐらいしかもういない。だから撮影できるとしたら京都ですよね」
もっとも、今回の4冠をはじめ、エミー賞を受賞するなど制作協力の追い風になっているのはたしか。真田は満足いく続編を作ることができるだろうか。