5日にスタートした、俳優・横浜流星主演のNHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺(つたじゅうえいがのゆめばなし)~」を期待する声が高まっている。
今回の大河は、18世紀半ばにポップカルチャーの礎を築き、お上に目を付けられても面白さを追求し続け「江戸のメディア王」となった蔦屋重三郎(つたや・じゅうざぶろう)の生涯を描く。初回の平均世帯視聴率は昨年の「光る君へ」の12・7%を0・1ポイント下回る12・6%となり、初回としては歴代最低記録を更新した。
ただ、この数字は想定の範囲内だという。ある芸能関係者の話。
「昨年と同じように数字が見込める〝戦国モノ〟ではない上に、主人公の蔦屋重三郎は一般的な知名度も低い。局内でも初回から高い視聴率は見込めないだろうとみられていました」
それでも、今回の大河では初回から話題を作ったのが出色だった。
「服をはぎ取られ、打ち捨てられた遊女の死体を放送するなど吉原の暗部を描き出しました。セクシー女優を起用したのです。この生々しい放送部分には賛否があるようですが、吉原を舞台にすると決めたNHKの本気度も伝わってくる。それだけに初回放送後にはSNSでも『次が早く見たい』という声が多く、期待感は強い」(同)
「光る君へ」は全話の平均世帯視聴率が10・7%で大河の歴代ワースト2位となったが、平安時代の優雅な暮らしぶりや男女の駆け引きを描くことで〝新しい大河像〟を打ち出した。この評価は高かった。
同関係者は「今回の大河も初回放送後、SNSのトレンドや検索ワードランキングで関連ワードが上位に来ている。前作と同様に数字では測れない部分も見る必要があります」と指摘している。(視聴率は関東地区、ビデオリサーチ調べ)