ドナルド・トランプ次期大統領がデンマーク自治領のグリーンランド住民の〝嘆願〟を受けて買収計画を強化した。米メディア・FOXニュースが6日、報じた。
トランプ氏は6日、SNSトゥルース・ソーシャルへの投稿で「グリーンランドの人々は『MAGA』だと聞いている。私の息子ドン・ジュニアとさまざまな代表者がそこを訪れ、最も素晴らしい地域や名所のいくつかを見学する予定だ。グリーンランドは信じられないほど素晴らしい場所であり、それが私たちの国の一部になれば、人々は大きな恩恵を受けるだろう。私たちはそれを非常に残酷な外の世界から守り、大切にする。グリーンランドを再び偉大な国にしよう!」と記した。
そして、グリーンランド人が米国に自国を買ってくれと頼んでいる動画を添付した。
グリーンランドで撮影されたとみられる動画では、女性が「もしトランプ氏に何か伝えられるとしたら、何を伝えたいですか?」とグリーンランド人男性に質問。男性は「私たちを買ってください。グリーンランドを買ってください」と、MAGA(メーク・アメリカ・グレート・アゲイン=トランプ氏の選挙スローガン)のロゴが入った帽子をかぶって答えた。
さらに、この男性は「アメリカ人を愛している。デンマーク政府から自由になりたいと願っている。われわれはもうデンマーク政府に植民地化されたくない。われわれはグリーンランドの鉱物で毎年搾取されている。われわれは世界で最も豊かな国なのに、それを使う権利がない。デンマークはわれわれを利用しすぎている」と述べた。
この投稿は、トランプ氏の息子ドナルド・トランプ・ジュニア氏が7日にグリーンランドを訪問する準備をしている中で行われた。あくまで個人的な訪問で、政府関係者と会う予定はないという。
トランプ氏は2週間前、「世界中の国家安全保障と自由のために、アメリカ合衆国はグリーンランドの所有権と管理権が絶対的に必要であると考えている」とトゥルース・ソーシャルに投稿した。この後、デンマークがグリーンランドの防衛予算を増加することを発表し、グリーンランドのムテ・エゲーデ首相がデンマークからの独立を示唆する発言をした。
波紋が大きくなる中、今回の投稿が行われただけに、買収計画の強化だと受け止められてもおかしくないだろう。
またトランプ氏は、カナダのトルドー首相が6日に首相を辞任する考えを明らかにしたことを受けて、トゥルース・ソーシャルで「カナダの多くの人々は、51番目の州であることを愛している。カナダが米国と合併すれば、関税はなくなり、税金は大幅に下がり、常にカナダを取り囲んでいるロシアと中国の船舶の脅威から完全に守られるだろう。一緒になれば、なんと素晴らしい国になることだろう」と投稿していた。
20日の大統領就任を前に世界中に衝撃を与えている。